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comiruセミナー20201015_セミナー一括

Comiru デモ説明会&個別説明会

Comiruは保護者との関係を構築する「コミュニケーション機能」と、塾の運営を効率的にする「業務改善機能」の2つのアプローチで先生が生徒たちとより向き合えるお手伝いをします。

Comiruの2つの機能

①コミュニケーション機能 …情報を保護者スマホのLINEやコミル専用アプリにプッシュで通知できるため確実に・リアルタイムで情報を届けることが可能になります。このほか、Comiruには塾の先生が保護者の方々とよい関係を築くために必要な機能がそろっています。先生たちの負担を減らすために簡単でスムーズにコミュニケーションが取れるように設計されています。

②業務管理機能 …請求書発行や口座振替手続きなど、の日々忙しく過ごす先生たちの負担を軽減するために必要な機能をご用意しています。今まで手作業で行っていた多くの業務をIT化することで、生徒たちと向き合える時間をより多くつくることができます。

セミナーにご参加いただいく方には、デモ画面をお見せしつつ、トライアルアカウントを付与させていたただきます。初期のご説明までさせていただくので、その後一定期間機能をお試しいただけます。

 

課題に合った説明会にご参加ください

Comiruでは、複数の内容の説明会を実施しております。ご興味あるセミナーにご参加ください。

説明会中に実際にComiruを体験いただけます。「Comiruってどう使うの…?」「実際に導入して使いこなせるか不安…」という方はぜひご検討ください!

【セミナー1】保護者コミュニケーション編

保護者とのコミュニケーション機能に特化してご説明いたします。下記のような課題のある方におすすめです。

  • 学期に1度の保護者会しか保護者から意見をもらう機会が作れていない
  • 保護者とのコミュニケーションを電話等で行っており効率が悪いと感じている
  • 指導報告書を毎授業は書けていない、保護者に伝わっているかもわからない
  • 保護者会の連絡など、紙で配布しているので保護者にちゃんと届いているか不安がある

【セミナー2】授業料決済/請求機能編

請求書発行など、毎月の決済業務に特化してご説明いたします。下記のような課題のある方におすすめです。

  • 請求書の印刷・封入・投函作業が負担になっている
  • 請求書の発行や口座振替等の事務処理に時間がかかりすぎてしまう
  • 請求書を送っているが、保護者が確認しているか不安がある


【セミナー3】Comiru基本セミナー

Comiruの特徴と主な機能説明を行います。Comiruでどういったことができるのか、ご興味ある方におすすめです。
教室の状況に合わせて、いずれかにご参加ください。

 ①個別指導塾向けセミナー
 ②集団塾向けセミナー

 

『Comiru デモ説明会&個別相談会』は以下のフォームから、ご登録いただけます。皆様のご応募お待ちしております!


プログラム

1 会社概要説明

2 Comiru機能説明

3 Comiruデモ画面説明 

4 トライアルアカウント付与

5 質疑応答


●人数


運営の関係上、最大15企業様(教室)までとさせていただきます

登壇者

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折越 純志
株式会社POPER Comiru Sales 担当

塾&スクール向けの業務効率化システムComiruの営業担当として従事。「Comiruを通じて先生方の業務をサポートし、より良い教育業界をつくることに貢献する」を信念に塾経営のデジタル化を支援する。多くの先生に使っていただくために、課題のヒアリングから導入支援まで丁寧にお客様に寄り添う営業担当です。

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 小川 賢太
株式会社POPER Comiru Sales 担当

明治大学文学部文学科英米文学専攻卒。塾講師、公立高校外国語教諭、私立常勤講師を経験。その後人材ベンチャー企業に転職。教育現場の最大の課題は業務・校務効率化と捉えPOPERにジョイン。Google認定教育者、Apple Distinguished Teacher、特別支援コーディネーター。先生が子どもたちに集中できる環境を追求中。

開催概要

開催日

【セミナー1】保護者コミュニケーション編
11/5(木)13:00~14:00
12/3(木)13:00~14:00

【セミナー2】授業料決済/請求機能編
11/16(月)13:00~14:00
12/14(月)13:00~14:00

【セミナー3】Comiru基本セミナー
1/14(木)13:00~14:30(個別指導塾向け)
1/25(月)13:00~14:30(集団塾向け)

※各回10分前からご入室いただけます

対象

学習塾ならびにスクールを運営されている方

会場

オンライン会議システム「zoom」を利用します
※応募が完了した方にURLを随時お送りいたします*先着順となります
※Zoomを初めてお使いの場合は事前にお送りするご案内に沿って設定をお願いいたします

定員

15企業(教室)様まで
*先着順となります

参加料

無料

主催

株式会社POPER

問合せ

株式会社POPER セミナー運営事務局 石橋
Mail:sales@poper.co

応募フォーム

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ComiruAirセミナー

ComiruAir サービス説明会【オンライン開催】

 

このたび多くのお問い合わせをいただいております、オンライン授業構築&効率化システム「ComiruAir」について、
『Comiru Airサービス説明会』を開催いたします。

 

◆ウェビナー参加特典◆

・無料トライアル用のデモアカウントご提供

 

こんな課題をお持ちの方におすすめ

  • 社会情勢を踏まえてオンライン授業がいつでも出来る準備をしておきたい
  • 動画配信の有料コースを作りたいが、コースの設計や課金方法が分からない
  • 現在他のシステムで授業を行っているが、もう少し普段の授業に近い授業を実現したい
  • 授業のシステムと生徒への連絡や指導報告等を行っているシステムが違い効率が悪い
  • 学習塾もデジタル化に進まないといけないと感じている

なお、ComiruAirのご利用には業務効率化システム「Comiru」のご利用が必須となります。
Comiruを未導入で、ご興味をお持ちの方は、Comiruの資料やComiruのセミナーもご活用くださいませ。

『Comiru Airサービス説明会』は以下のフォームから、ご登録いただけます。

皆様のご応募お待ちしております。


プログラム

1.Comiru Air の開発背景

2.ZOOMやその他ツールとの違い

3.塾に特化したツールだからこその機能

4.デモ画面のご説明

5.ビジネスモデルのご提案

6.参加特典&質疑応答


●人数


運営の関係上、最大15企業様(教室)までとさせていただきます

登壇者

キャプチャ

中田 淳一
株式会社POPER ComiruAir Sales Manager

ComiruAir Sales Manager。会社設立当初から、塾&スクール向けの業務効率化システムComiruの営業担当として従事。500教室以上への導入を決定し、現在では1,800教室導入の業界トップシステムに成長させる。2020年3月ComiruAirの立上げとともに、ComiruAirの営業責任者として、ComiruAirを使った塾経営のデジタル化を支援する。「Comiruの良さをありのまま伝えてしっかりと使ってもらうこと」を信念にお客様によりそう営業担当として多くのお客様に支持される。

開催概要

開催日

下記日程からご選択ください

会場

オンライン会議システム「zoom」を利用します
※応募が完了した方にURLを随時お送りいたします*先着順となります
※Zoomを初めてお使いの場合は事前にお送りするご案内に沿って設定をお願いいたします

定員

15企業(教室)様まで
*先着順となります

参加料

無料

主催

株式会社POPER

問合せ

株式会社POPER セミナー運営事務局 石橋 Mail:sales@poper.co

応募フォーム

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Comiruサービス説明資料フォーム2

本資料では、Comiruのサービスの概要がご確認いただけます。

Comiruは保護者との関係を構築する「コミュニケーション機能」と、 塾の運営を効率的にする「業務改善機能」の2つのアプローチで先生が生徒たちとより向き合えるお手伝いをします。

①コミュニケーション機能 …情報を保護者スマホのLINEやコミル専用アプリにプッシュで通知できるため確実に・リアルタイムで情報を届けることが可能になります。このほか、Comiruには塾の先生が保護者の方々とよい関係を築くために必要な機能がそろっています。先生たちの負担を減らすために簡単でスムーズにコミュニケーションが取れるように設計されています。

②業務管理機能 …請求書発行や口座振替手続きなど、の日々忙しく過ごす先生たちの負担を軽減するために必要な機能をご用意しています。今まで手作業で行っていた多くの業務をIT化することで、生徒たちと向き合える時間をより多くつくることができます。

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それ、見られてるかも!? 塾人が注意すべき6つの行動

それ、見られてるかも!? 塾人が注意すべき6つの行動

著者の紹介

安多 秀司 (やすた・ひでし)

株式会社リアル・パートナーズ、株式会社個別教育フォレスト

ゴールフリー、スタンダードカンパニーを経て独立。個別教育フォレストを開校。個別指導歴17年。自塾を運営する傍ら、全国各地で個別指導塾の経営コンサルティングやセミナー登壇などにも精力的に取り組んでいる。

 

学習塾は、地域ビジネスです。その地域、その町に根差して、そこに暮らす人たちを対象に商売をさせてもらっているのが基本の形ですよね。言ってみれば「町の八百屋さん」「町の魚屋さん」と変わりません。生徒さん、保護者さん、さらに卒業生やその保護者さんまで、私たちの顔と名前を知っている人が、周囲にたくさん住んでいらっしゃるということです。

ちょっと教室の近所を歩いているだけでも、(私たちは気付いていなくても)道の向こうで保護者さんが「あっ、○○先生だわ」と気付いておられることもよくあるでしょう。例えとしては不適切かもしれませんが、もしそのとき、思いっきり鼻をほじっていたらどうでしょう。まあ人間ですから、鼻をほじりたくなるときくらいあるでしょうが(笑)、公の場で見せて良い姿でもありませんよね。それならまだしも、ちょっとした気の緩みから、塾の信用に関わるような姿を見せていたら……

「いつ、どこで、誰が見ているか分からない」――学習塾で働く人間は、プライベートも含めてそのあたりを常に意識しておく必要があります。

塾の先生は「見られている」!

今回は、特に教室外での注意したい、6つの行動についてお伝えしてみたいと思います。あなただけではなく、社員さんや講師の方も含めて、全社的に意識するようにしてみてください。

<注意すべき6つの行動>

  1. 交通ルールを守る
  2. 大声で電話しない
  3. タバコは控える
  4. 休日も身だしなみには気を付けて
  5. 居酒屋で仕事の話はNG
  6. お店の人には親切に

塾人が注意すべき6つの行動

【1】交通ルールを守る

例えば、赤信号だけど車が来ていないので道路を横断するとか。急いでいて、少し車を飛ばしてしまうとか。いずれも「つい」やってしまうレベルの交通違反です。でも、そんな姿を生徒さんや保護者さんが見ていたらどうでしょう。

彼らからしてみると「宿題をやってきなさい」「ルールは守りなさい」なんて、どの口が言うのかって話になってしまいますよね。そういうダブルスタンダードで言動不一致な姿勢は、特に子どもたちには強い反感を与えます。「信用できない大人」のリスト入りです。

そんな「信用できない大人」から、道徳的なことを諭されたり、厳しい指導をされたりしても、子どもたちの心には響きません。面談で保護者さんにもっともらしいことを言っても、信用してもらえないかもしれません。

人に「指導」をする立場にある人間が、そういうことではいけないですよね。逆に、こういうことがちゃんとできる姿を見られていると、「ああ、きちんとした先生なんだな」と分かっていただけます。なにも聖人である必要はないと思いますが、まがりなりにも、自分は「先生」と呼ばれる立場であることをいま一度思い出し、守るべき―ルールは守る姿を示しましょう!

【2】大声で電話しない

教室は「オフィシャルな自分」であると意識して、丁寧な言葉遣いや態度を意識している先生は多いでしょう。でも、そんな先生が外に出た瞬間、携帯電話で大声で話していたり、下品な言葉遣いで話していたりする姿を見られたらどうでしょう。

友人や家族と話すときは「プライベートな自分」になるのは仕方ありません。でも、少なくともその姿は、教室の近くでは見せないほうがいいということですね。それを見かけた生徒さんや保護者さんは、あなたが誰と何の話をしているのかまで分からないのですから。

電話に限った話ではありませんが、こんな経験はないですか?何かのお店で、お客である自分に丁寧な言葉遣いで接してくれていたのに、その用件が終わるや否や、まだこちらが声の聴こえる範囲にいるにも関わらず、隣のスタッフと「そんでさ、おまえさあ~」なんてバカ話を始めるとか。あんまりいい気はしませんよね。

特に通話中は、つい会話に意識が行って、周囲への注意力が散漫になります。生徒さんや保護者さんが近くにいるのに付かないこともあるかもしれません。「素」の自分を出して大声でしゃべるのは、自宅に帰ってからにしましょう!

【3】タバコは控える

吸うなとまでは言えませんが、やはり教室の近くではやめたほうがいいですね。近所の喫茶店などでも、できれば避けたほうが無難です。もちろん、歩きたばこやポイ捨ては言語道断です。

最近は喫煙マナーを意識する風潮が社会全体に広がっていますから、さすがにもうしてないとは思いますが、以前にこんな光景を目にしたことがあります。塾ではなく、ある私立中高の近くを通りかかったときのことです。

校内での喫煙が禁止されているのか、数名の先生方が校外に出てきて、そのへんでプカプカやってるんですよ。喫煙行為そのものは嗜好の問題ですから責められせんが、さすがにそこで吸ってはダメでしょうよと。しかも、首から下げたネームプレートを隠すこともなく……。「私はこの学校の教員ですよ」ということを周囲に告知しながら、道端で喫煙しているわけですからね。こちらは塾の人間なので、「ああ、あの学校の先生はこの意識レベルか」と思ってしまいますし、自信を持って生徒に受験を勧めることもできなくなってしまいます。

これを保護者さんと塾に置き換えても、同じことが言えますよね。気をつけたいところです。

【4】休日も身だしなみには気を付けて

休日の身だしなみにも、多少は気を配ってください。出勤するときと同じようにパリッと決める必要はありませんが、さすがにボサボサの髪、よれよれのジャージ、毛玉だらけのスエット、醤油のしみがついたままのTシャツ、不精ヒゲなどで近所のコンビニやスーパーにいくのは避けましょう。

これも以前にある塾の先生に聞いた話ですが、そういうだらしない格好でコンビニに行ったら卒業生がバイトをしていて、思いっきり笑われたことがあったそうです。

まあ笑われるくらいで済めばいいかもしれませんが、内心では嫌悪感を抱いている可能性も否定できません。年頃の女の子は特に「不潔感」に対しては敏感です。そんな悪い印象やうわさが、卒業生から地域に広まることだってあります。クチコミって、良くも悪くもそういうものですしね。

外出するときは、最低限の身だしなみは整えておきましょう。

【5】居酒屋で仕事の話はNG

これはかなり危険です。でも、この手の「やらかし」は本当によく聞きますよ!

私も経験があります。知人と近所の居酒屋で飲んでいたとき、後ろの席にいた4人組のグループが大声でしゃべっていました。酔っぱらって気分が良くなっているのか声も大きくなり、自然とその会話がこちらにも聞こえてきます。話の内容から察するに、どうも大手個別指導塾の社員さんのようです。

しかもその話の内容というのが、生徒さんや保護者さんの悪口や、仕事の愚痴の大売り出し!聞いているこっちが「おいおい、そのくらいにしといたほうがいいのでは……」と感じてしまうほどでした。

いや、分かりますよ?仕事は楽しいことばかりではありません。酒を飲んで憂さを晴らしたいことも、つい愚痴や悪口を言いたくなる時もあるでしょう。でも、さすがにここでやっちゃダメ!!生徒の保護者さんだって、夜は飲みに行くことだってあります。先ほどのコンビニと同様、卒業生がバイトをしている場合もあります。これは本当にNGです。

お酒は正常な判断力を失わせます。そういう意味では、愚痴や悪口だけでなく、業務に関することを話すのもできれば避けたほうが無難だと思います。守秘義務的な内容を、つい大きな声でしゃべってしまっては、誰の耳に入るか分かりません。やはりお酒は楽しく、他愛もない明るい話題でいきましょう!

【6】お店の人には親切に

私たちがお客の立場であるときを創造してください。例えば、お店の応対が悪かったり、店員さんの接客が失礼だったりして、ムカッとくることってありませんか?「プロ意識の低さ」とでも言うのでしょうか、私はこういうお店や店員さんについイライラしてしまうタイプで、個人的には特に気を付けている要素です。

いくら向こうに非があっても、激高して大きな声を出してはいけません。どうしてもクレームを入れたい場合は、落ち着いて静かに淡々と、目立たないようにやるべきです。他の項目にも言えることですが、もしその姿を生徒さんや保護者さんに見られていたらどうでしょう。彼らは、あなたに正当性があるかどうかなど分からないのです。ただ「大声でブチ切れている先生」としてしか映りません。

また、「お客様は神様だ」とばかりに店員さんに横柄な態度を取るのもダメですよ。その店員さんは、自塾生徒さんの関係者かもしれないのですから。それに私たちだって、モンスターカスタマーのような保護者さんに初めから高圧的な態度でこられたら、いい気はしませんよね。普通に、人として良くない態度だと思います。

こちらが誰かバレなければいいと思われるかもしれませんが、例えばコンビニで電気代や水道代を払っているとすれば、あなたが何者かはすぐ分かります。気を付けてください。

「見られているから」しないのではなく

いかがでしょうか?これはすなわち、危機管理なんです。当たり前の6項目ですが、意外にドキッとされたこともあったのではないでしょうか。

しかし、「見られたら困るからやってはダメ」なのではありません。それでは、小さな子どもが「怒られるからいい子にする」と言っているのと同じレベルですよね。そもそも「塾の先生」として、「人」として襟を正すべきものばかりです。

お互い、意識を高く持っていきましょう!

 

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ComiruHRサービス説明資料

Comiru HR サービス説明資料請求フォーム

この資料でわかること

  • Comiru HRの特長
  • 各種機能や使い方について
  • 利用料金
  • poperについて
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【コロナ危機の中の学習塾】vol.5 生徒・保護者のITリテラシーの向上

~コロナ危機の中の学習塾~
vol.5 生徒・保護者のITリテラシーの向上

著者の紹介

多田 昭寛 (ただ・あきひろ)

個別指導研究会代表

塾業界に、「個別指導」という業態を全国 に広めた第一人者。大手進学塾専務、 大手個別指導塾代表取締役を歴任。現 在も、全国各地の学習塾の顧問を務める など精力的に活動。その教育論や実践 例を伝えるセミナーが好評を博している。

 危機をチャンスと捉えて経営の進化を

 3ヶ月の学校休校期間中に、学習塾においては大きな変化が起きました。ズームを使えなかった社員がほとんどだったのに、全員が使えるようになり、オンライン会議が当たり前になっています。しかし、実は塾側の変化よりも、生徒・保護者側の変化の方が大きいのです。生徒にタブレットやパソコンを渡して、デジタル教材や映像教材を活用したくても、今までは生徒が使いこなせないと言う理由で普及できなかったのですが、この三ヶ月でハードもITリテラシーの準備も整い、いつでもデジタル教材や映像教材を塾の授業にとりれることができるようになっています。また、ズームの録画機能を活用することで動画作成も簡単になり、資料請求の問合せに対し、パンフレットの代わりに動画を配信することができるようになっています。定期面談も入会面談さえも、オンラインで可能になりました。

 ある塾で、6月から長期間の定期テスト対策を実施することになり、動画を作成し、その動画を見ていただいた後、ズームで面談し、申し込みを取ることになりました、数日で動画を作成し、1週間でズーム面談を終わりました。4万円以上の受講料だったのですが、8割の受講が有りました。驚いたことに社員間の格差がほとんどなく、80%~83%の幅に入っていました。面談で受講が決まったと言うより、動画の説得力で決まったと言えます。これは、教室展開をする大手塾にとっては、講習会の提案や入会面談などに活用できる手法だと思います。学校休校以前なら、動画を見てくださいとか、ズームで面談しますとか言えるはずもなかったのですが、3ヶ月で何の抵抗も無くなっています。

 学校休校中に、オンライン授業をやらず、教室での授業を続けてきた塾は、この生徒・保護者のITリテラシーの向上が起きていないと思いますし、社員もITを活用した塾運営を考え付けないと思います。今からでも遅くはないので、ITを活用した授業や面談等に取り組まないと、社会の変化について行けなくなると思います。

 とりあえず、comiruでも入れてみますか。保護者とのcomiruを使ったコミュニケ―ションでスキルを磨いてはどうでしょう。

 今回は、学校休校と学習塾の対応を見てきましたが、コロナ危機が学習塾の運営に大きな変化をもたらしています。コロナ危機で世界は大きく変わりました。学習塾も大きく変わりました。もう元には戻れません。元に戻れば、確実に学習塾は崩壊します。今後の経営スタイルについて次回の連載で再びエントリーしたいと思います。

【連載:コロナ危機の中の学習塾】
Vol.1 困惑する学習塾。緊急事態宣言下から学ぶものはなにか?
Vol.2 塾の授業がオンライン化するだけでは代替できなかったもの 
Vol.3 各塾の売上確保策と伸長策
Vol.4 迷ったときは消費者の声に耳を傾ける
Vol.5 生徒・保護者のITリテラシーの向上

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【コロナ危機の中の学習塾】vol.4 迷ったときは消費者の声に耳を傾ける

~コロナ危機の中の学習塾~
vol.4 迷ったときは消費者の声に耳を傾ける

著者の紹介

多田 昭寛 (ただ・あきひろ)

個別指導研究会代表

塾業界に、「個別指導」という業態を全国 に広めた第一人者。大手進学塾専務、 大手個別指導塾代表取締役を歴任。現 在も、全国各地の学習塾の顧問を務める など精力的に活動。その教育論や実践 例を伝えるセミナーが好評を博している。

 Comiruの活用

ここまで、全体的に危機的な売上減が広がっていると言う話をしてきました。オンライン授業の実施が早くても大きな痛手をこうむっています。

教室で授業を続けるか、休講にして振替を行うか、オンライン授業をやるか塾の社長や幹部の悩みは尽きませんし、決断したとしても果たして正しい決断なのかは分かりません。しかし、結果を見るとどの判断でもそれなりの痛手をこうむっています。

しかし、その中で何も悩むことなく決断し、生徒数・売上共に増やしている塾がありました。

塾の社長や幹部が、塾の施策を考える時に、生徒や保護者の意見も聞かずに考えると言う思考パターンはいつから始まったのでしょうか。大手塾になればなるほど、社長や幹部は現場から遠くなり、生徒や保護者の声に耳を貸さなくなったようです。

実は、学校休校でも外出自粛要請でも何も悩む必要はなかったのです。私たち学習塾は、生徒・保護者のために教室運営をやっており、授業を続けるか、振替をするか、オンライン授業をやるか、オンラインスクールをやるかは、保護者に聞けばよかったのです。私は、学習塾の顧問をやっているのですが、その中にcomiruを導入している塾が有りました。3月2日学校休校が始まる前に、教室での授業を希望するか振替を希望するかcomiruを通して保護者全員にアンケートを取りました。次の週には、オンライン授業の準備をし、教室での授業か振替かオンライン授業かの希望を聞きました。4月の第1週には、オンラインスクールを準備して参加を募りました。

その結果は、3月は8割以上が教室での授業を希望し、オンライン授業が始まると振替の希望はほぼ無くなりました。4月は8割弱が、5月は7割くらいが教室での授業を希望していました。他の塾でもアンケートを取りながら選択制を取った塾がありましたが、都市部は上記のような結果になり、地方ではこれより1割程度教室での授業を希望する人が多くなっています。外出自粛要請が出ている中であっても、塾側が思った以上に、教室での授業の希望が多かったのです。

オンラインスクールの実施については、参加の意思だけでなく、たくさんの感謝の声が寄せられました。この塾では、オンラインスクールは生徒の友達にも開放されましたので、塾生以外の参加も塾生と同数ぐらいが参加しました。口コミだけで広がったのです。外部からのオンラインスクール受講者にもcomiruで連絡が取れるようにしました。今でも、この時のオンラインスクールに参加した外部生からの入会は続いています。オンラインスクールに参加し、教室に通えない遠方の人がオンライン授業を受講しています。6月から有料の定期テスト対策も実施し、夏期講習の売上も前年同様に確保できたので、今ところ売上は前年対比120%以上、生徒数は前年より若干多い程度で推移しています。これも勝手に塾運営を考えずにcomiruを使って生徒・保護者と共に塾運営を考えてきた結果だと思います。

一方で大手塾でcomiruを導入している塾が、3月の授業を振替にして大きく売上を下げてしまいました。同じようにcomiruを導入していたのになぜこんな違いが起きたのか?大手塾では、生徒・保護者との距離が遠い幹部が方針を決定してしまいがちだからです。しかし、comiruが有れば、いつでも気軽にたくさんの生徒・保護者の気持ちを知ることができます。現場から遠いからこそ、生徒・保護者の声に耳を傾けるべきではないでしょうか。

 

【連載:コロナ危機の中の学習塾】
Vol.1 困惑する学習塾。緊急事態宣言下から学ぶものはなにか?
Vol.2 塾の授業がオンライン化するだけでは代替できなかったもの 
Vol.3 各塾の売上確保策と伸長策
Vol.4 迷ったときは消費者の声に耳を傾ける
Vol.5 生徒・保護者のITリテラシーの向上

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【コロナ危機の中の学習塾】vol.3 各塾の売上確保策と伸長策

~コロナ危機の中の学習塾~
vol.3 各塾の売上確保策と伸長策

著者の紹介

多田 昭寛 (ただ・あきひろ)

個別指導研究会代表

塾業界に、「個別指導」という業態を全国 に広めた第一人者。大手進学塾専務、 大手個別指導塾代表取締役を歴任。現 在も、全国各地の学習塾の顧問を務める など精力的に活動。その教育論や実践 例を伝えるセミナーが好評を博している。

 夏期講習の売上確保

学校休校の長期化で、夏休みが短くなることが予想され、夏期講習を実施できる期間が短くなり、夏期講習の売上確保が難しくなると考えらえました。個別指導は、教室の空きさえあれば、夏休みでなくても受講コマ数を増やすことができますから、ある程度売上確保は考えられます。しかし、それでも生徒の受講時間の確保が難しく、売上減は避けられないと考えられます。

そこで、6月くらいから5教科の定期テスト対策を行い、売上を補完すると言う対応を取った塾があります。そういう工夫をした個別指導塾は、例年以上に売上を伸ばしたか、少なくとも前年の夏期講習売上は確保しています。学校の授業時間が不足する中での定期テストだったので、保護者の感触も例年以上に良かったようです。しかし、大半の個別指導塾は、売上を落としています。

クラス指導塾は、教室も詰まっていますし、社員もフルに授業が入っていますので、夏休みが短くなると対応ができません。お盆休み中にも夏期講習をやるなど、むりやり時間を確保した塾が多いのですが、昨年よりも売上を落とした塾が多いようです。時間さえ取れれば、クラス指導の夏期講習は必修ですから、売上を確保できるのですが、通常6週間ある夏休みが、2週間しかなくてはスケジュールの調整はかなり難しくなります。

3月から5月の学校休校期間中に売上を落とした学習塾は、夏期講習でも売上を落とし、更なる苦境に陥ることになりました。

 問い合わせ数の減少

月から7月までの問合せ数は、ほとんどの塾で昨年対比6割から7割程度です。これは、地域格差はさほど有りません。学校休校は、ほとんどの地域で5月末までに終わりましたが、問合せ数は回復しませんでした。しかし、1学期の定期テストが終わった後、徐々に問合せ数は回復してきています。7月の20日以降は昨年を超える勢いです。しかし、昨年の720日以降は夏期講習が始まっており、問合せ数は激減している時期ですから、まだ夏休みに入っていない今年の問合せが昨年を超えたとしても回復したとは言い難いと思います。本当に回復するかどうかは9月にならないと分からりません。

しかし、不思議なことが有ります。個人塾では、学校休校中も前年より問合せ数が多い塾が有ります。大手塾の問合せが、全体平均で7割だったとしても、多くの教室の中の1割から3割の教室は前年の問合せ数を上回っています。これは、コロナ危機の中でも問合せ数を増やせることを意味しています。次号以降で、問合せ数を増やした塾や教室の分析を通して今後の、問合せ回復の方法を考えます。

 退会数の減少

コロナ対策で混乱する中、不思議にどの塾も退会率を減らしていました。月に3%の退会を出している塾は2%に、2%の退会を出している塾は1%にというように減少していたのです。問い合わせが少なく、生徒数を確保するためには退会防止しかないということは、どの塾も分かっています。しかし、コロナ危機の中の対応に追われ、退会防止に取り組めた塾はほとんどありません。普通だったら退会が増えてもおかしくない状況だったのです。

このことは、退会とは他塾への移動であるということを示していると思います。退会理由を聞いていると、成績不振とか子供のヤル気がないとか経済的な理由などがあげられますが、本音を言えば、「この塾に居ても成績が上がらないので、他の塾に移ります。」「この塾では、子供のヤル気を引き出してもらえないので他の塾に移ります。」「この塾にお金を払う価値が無いので、他の塾に移ります。」ということでしょう。他の塾には、通信教育系の動画サイトも含まれます。

ということで、業界全体では、退会が減った分は、問合せが増えることになります。外出自粛要請が出ている中で、出歩けないこともあるのかもしれませんが、転塾自粛が起こっているのです。ここにも戦い方のヒントがあります。

 通信教育の拡大

気になるデータが有ります。今年の3月と4月、明らかに学習塾の売上は下がっています。しかし、家計簿アプリのビッグデータの解析によると、家庭の学習塾への支出は前年に比べ35%増えています。4月は30%増えています。この矛盾したデータの原因は、3月に学校が休校になり、通塾が必要な学習塾ではなく、家庭で学習できる通信教育を選択したということです。スタディサプリの会員数が360万人、470万人、580万人と急増しています。家庭での支出は3月でも、会員が増えるのは4月ですからスタディサプリでは4月に会員数が増えているのです。3月以前の会員数は微増ですから、3月からスタディサプリを申し込んだ人が急増しているのです。

進研ゼミや子供チャレンジを提供するベネッセや大学受験の通院教育大手Z会も、前年に比べ、どちらも今年の3月決算で2割売上が増えています。これは、コロナ危機以前の動きですが、当然コロナ危機で売上増は加速しているものと思われます。学習塾から通信教育に移動したニーズは、昨年から続く傾向ですから、学校休校が終わっても学習塾には戻らないと思います。

 売上の減少

学習塾は、コロナ危機の中で、3月以降、全力で先を読み、日々決断をし、新たな施策を行いながら努力を続けてきました。例年であればいつ何をすればいいかは、ほぼ分かっています。しかし、今年は明日何をすればいいのかは、コロナの感染がどうなるのか、経済活動がどうなるのか、消費者の動向がどうなるのか、全てが未知との遭遇で、予測を基に塾の運営を考えざるを得ません。毎週、毎週新たな決断が必要なのです。どの塾もそのような苦労と努力の中で塾経営を行ってきたのですが、その結果についてはまだなかなかついてきていないようです。

参考までに、上場企業の、3月から5月の売上昨年対比を上げておきます。一つだけ言えるのはどの企業も逆境を迎えている中で試行錯誤をしているということです。

 

 学習塾各社 2020年3月~5月売上 5月末に決算期および四半期決算期を迎えた上場塾6社の決算短信

●京進の3月~5月の売上

学習塾事業 191900万円 (前年同期より24400万円減/前年同期比―11.3%)

●明光ネットワークジャパンの3月~5月の売上

明光義塾(直営・連結子会社) 153200万円 (前年同期より42300万円減/前年同期比-21.6%)
明光義塾FC事業 87100万円(前年同期より18100万円減/前年同期比-17.2%)

 ●リソー教育の3月~5月の売上

TOMAS 218400万円 (前年同期より32800万円減/前年同期比-13.1%)

●東京個別指導学院の3月~5月の売上
213400万円 (前年同期より165200万円減/前年同期比-43.6%)  

なお、同社の205月末塾生数は25,719人(前年同期より4,147人減/前年同期比-13.9%)

 ●昴の3月~5月の売上
73800万円 (前年同期より3700万円増/前年同期比5.3%増)

 ●市進ホールディングスの3月~5月の売上

連結 308900万円 (前年同期より2100万円減/前年同期比-6.1%)
同社傘下の「市進・市進東京」の塾生数は前年同期比-13.4%、「茨進」は-0.2%、「個学舎」は-22.4

 

 経産省「特定サービス産業動態統計調査」(確報)結果

  教場当たり月間売上(千円)
  203月 3,249 (-138/前年同月比―4.1%)
  204月 2,683 (-439/-14.1%)
  205月 2,104 (-541/-20.5%)

  203月~5月合計  8,036 (―1,118/-12.2%)

 

 

【連載:コロナ危機の中の学習塾】
Vol.1 困惑する学習塾。緊急事態宣言下から学ぶものはなにか?
Vol.2 塾の授業がオンライン化するだけでは代替できなかったもの 
Vol.3 各塾の売上確保策と伸長策
Vol.4 迷ったときは消費者の声に耳を傾ける
Vol.5 生徒・保護者のITリテラシーの向上

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【コロナ危機の中の学習塾】vol.2 塾の授業がオンライン化するだけでは代替できなかったもの

~コロナ危機の中の学習塾~
vol.2 塾の授業がオンライン化するだけでは代替できなかったもの

著者の紹介

多田 昭寛 (ただ・あきひろ)

個別指導研究会代表

塾業界に、「個別指導」という業態を全国 に広めた第一人者。大手進学塾専務、 大手個別指導塾代表取締役を歴任。現 在も、全国各地の学習塾の顧問を務める など精力的に活動。その教育論や実践 例を伝えるセミナーが好評を博している。

「授業」以外の価値を代替する必要性

学習塾は、教室での授業の替わりにオンライン授業を実施するところが増えてきますが、学校休校の問題はオンライン授業だけでは解決できないことがあきらかになってきます。二つの問題を解決できなかったのです。

一つは、学校に行かなくてよくなったことで起こる生活の乱れです。子供達が、朝起きてこなくなったのです。子供達を朝起こす必要がありました。

もう一つの問題は、学校の授業時間の減少です。一教科あたり学校の授業時間の3分の1くらいしかない塾での授業時間だけでは、指導時間は足りません。学習塾は、当然のことですが、学校の授業を前提に存在しているのです。クラス指導の塾であれば、学校の授業の予習をしています。個別指導であれば、学校の予習又は復習をしています。中学受験や大学受験などの受験指導を除けば、学校のサポートをしているわけで、その学校の授業が無ければ、塾の授業は成り立たないのです。

この二つの問題を解消するために考え出されたのがオンラインスクールです。高校生、特に私立高校生は、学校がオンライン授業をやっていたのであまり問題は起きませんでしたが、その他の高校生や小学生、中学生は、二つの課題を学習塾が解決するしかありませんでした。特に、個別指導の塾で多かったのですが、イーボードや学びエイド、モノグサ、標準新演習・スタンダード新演習のレクチャームービーなど、無料あるいは安価な映像教材やICT教材を使って、朝から動画を配信し、オンラインで視聴をさせたのです。この他にも、オンライン自習室で学習進捗の管理をしたり、オンラインのホームルームを実施したりして、学校の補完を行ったのです。

クラス指導で、クラス指導の先生達が作成した授業動画を朝から視聴させ、昼からオンライン自習室やオンラインホームルームで宿題を出し、学習進捗管理をした塾も有りました。これは、生徒全員が朝から、必修で動画を視聴するのですから、オンラインスクールと同等以上の効果がありました。個別指導のオンラインスクールは、必修ではありませんから参加率が5割から7割くらいでしたが、クラス指導の動画は授業ですから、100%参加します。普通のやり方だと、動画だけではクレームが出ますが、朝からやるということと双方向でのオンラインホームルームがあり、学習進捗管理を一人ひとりやってもらうことができるため、非常に好評でした。

総じて、オンラインスクールを実施した塾は、退塾者も少なく、保護者の満足度は、通常の時期以上に高くなりました。

 

全国の塾の授業状況

 一方、オンラインスクールに対応できたのはやはり大手塾が多かったのも事実です。全国学習塾協会が、学校休校期間中、学習塾が教室で授業を行っているか否かのアンケートをしましたが、3月、4月、5月とも50%強の塾が教室での授業を続けていました。全国学習塾協会に加盟している塾の数で言うと圧倒的に小規模塾が多いので、オンライン授業を行うことができずに、やむなく教室での授業を続けているところも多かったと思います。

地方では、感染者も少ないために教室での授業を続けた地域もあります。例えば、山梨県の最大手塾が教室での授業を続けたために、山梨県内の塾の大半が、教室での授業を続けました。この塾は5月になって2週間ほど教室での授業を止めますが、それに気づいたころには緊急事態宣言解除が発表されますので、他の塾は教室を閉じることは有りませんでした。。

アンケートは、教室で授業をしているか否かと言う二者択一だったので、一部の生徒にオンライン授業をやっていても教室で授業をしている塾と言う判断になります。さまざまな理由で、教室で授業を行う塾が50%強になっていたのです。

 しかし、大手塾の大半がオンライン授業に移行しました。3月は振替対応をした塾も多かったのですが、4月・5月は、ほとんどの大手塾がオンライン授業をやっていたというようなアンケート結果となっています。

 

【連載:コロナ危機の中の学習塾】
Vol.1 困惑する学習塾。緊急事態宣言下から学ぶものはなにか?
Vol.2 塾の授業がオンライン化するだけでは代替できなかったもの 
Vol.3 各塾の売上確保策と伸長策
Vol.4 迷ったときは消費者の声に耳を傾ける
Vol.5 生徒・保護者のITリテラシーの向上

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【コロナ危機の中の学習塾】vol.1 困惑する学習塾。緊急事態宣言下から学ぶものはなにか?​

~コロナ危機の中の学習塾~
vol.1 困惑する学習塾。緊急事態宣言下から学ぶものはなにか?

著者の紹介

多田 昭寛 (ただ・あきひろ)

個別指導研究会代表

塾業界に、「個別指導」という業態を全国 に広めた第一人者。大手進学塾専務、 大手個別指導塾代表取締役を歴任。現 在も、全国各地の学習塾の顧問を務める など精力的に活動。その教育論や実践 例を伝えるセミナーが好評を博している。

有事に備えての先回りした備えが必要 

昨今のコロナウイルス対応をめぐり、学習塾はどうすればいいのか?まずは緊急事態宣言当時のことを振り返ります。安倍首相は、ここ2週間が大事だ、1ヶ月ほど学校を休講にしてほしいと言い、荻生田文部科学大臣は、「目安としては2週間くらい」学校休校をお願いしますと要請しました。それを受け、2週間で学校休校は終わると希望的観測の下に意思決定をした塾と、世界の感染状況を見ると感染拡大は続き、学校休校は長期に渡ると判断した塾とに分かれました。この判断は、3ヶ月近く学校休校が続いたわけですから、後者の判断が正しかったと言えます。しかし、だから長期間教室を閉め、オンライン授業を続けることが正解だったとは言えません。

結果論ではありますが、事前に今回のようなリスクに備えていた個別指導塾がなんとか変化に対応できたというのが結論となります。

まず、短期で学校が再開されると判断した塾は、個別指導では、塾を休講にして振替えると言う決定をすることになります。2週間程度なら振替で対応できると言う判断です。しかし、学校休校が1ヶ月に伸びてもまだ振替で対応できると考えてしまいます。しかし、学校休校は1ヶ月で終わらず、振替対応は限界を迎えます。その後、4月からオンライン授業を導入しようと判断しても、タブレット等は底をついていて、購入するのに2週間以上かかる状態で、すぐには開始できませんでした。4月に入ってもオンライン授業が実施できなかった塾は、決定的な打撃を受けます。振替も実施できず、授業料ももらえない事態になったのです。

また、学校休校が短期で終わると判断したクラス(集団)指導塾では、振替対応や授業動画の配信でしのごうとします。しかし、クラス指導の授業振替は、春休みとか夏休みを使わないと消化できません。そうすれば、講習会の売上を削るだけになります。ですから、授業を強行した塾も多数あります。

授業動画は、たいていの大手塾は普段から3,000円~4,000円程度で視聴できる体制を取っていますので、その動画を見せたところも多かったのですが、これは当然保護者のクレームになります。通常の授業料は、その何倍もするからです。
神奈川県のある大手塾などは、授業料をこの動画視聴料と同等に下げると言う対応をしました。しかし、そんなことをすれば経営上大きな痛手をこうむります。

そこで、いつものクラス編成と同様の授業を行い、それをライブ配信し、実際の授業を受けている時と同じようなオンライン授業に移行することになります。一応、ズームで生徒の顔を見ながらの授業になりますので、双方向の授業を謳えますが、小さな画面に多くの生徒の顔が映っても、講師は誰が誰だか分かりません。実際とは全く異なる授業にならざるを得ません。

ですから、クラス指導のオンライン授業は、満足度は高くはなりませんでした。一方、個別指導も4月くらいからオンライン授業を実施する塾が増えてきますが、こちらはズームの画面に一人または二人の顔を映しながら実施できますので、思った以上に満足度は高くなりました。

学校休校が長引くと判断した塾は、即座にオンライン授業の準備にかかります。しかし、2月27日に学校休校要請が出され、地方自治体の学校休校決定は28日や29日になり、3月2日から休校ですから、いくら決定が早くても3月2からオンライン授業を実施することはできません。各家庭に、パソコンやタブレット端末、生徒が使えるスマホなどが有るかの調査も必要です。無い場合にはタブレットを貸し出すとか、教室でタブレットを使わせるとかの判断も必要です。しかし、少数ですが、それに備えてタブレットを大量に購入するなど準備をしていた塾も有りました。3月の第2週くらいからオンライン授業を実施できた塾は、学校休校要請の前に、すでに準備を整えていたのです。

早期に、オンライン授業ができた個別指導塾は、生徒・保護者の満足度の高さに驚くことになります。授業とは双方向のコミュニケーションであるということを再確認することになります。そしてそれはオンラインでも支障なくできるということが分かります。最初は、教材のPDF化が遅れたり、講師が教材を持っていなくて、生徒の教材を見づらかったりとかの問題も起こりますが、徐々に問題は解消されて行きます。

しかし、クラス指導ではそう簡単にはいきません。動画を配信しても満足度は上がらず、いろいろな工夫が必要になります。早くからオンライン授業をやろうと決断していた塾は、どうすれば満足度が上がるかを考え、通常のクラス編成以上のレベル別動画を作成した塾も有ります。普段は2段階のレベル別のクラス分けを行っていますが、5段階のレベル別の動画を作成し、普段よりも満足度が高くなるのではと期待しましたが、むしろクレームになり、元のクラスごとのライブ配信授業に移行することになりました。学習塾のサービスは、授業が分かり易いということより、双方向のコミュニケーションや学習進捗管理の方が重要だということがあきらかになります。

クラス指導のオンライン授業は、複数のズームを使い生徒の顔が見やすいようにするとか、オンライン自習室で学習管理をするとか、オンラインホームルームで学習進捗管理をするとか、いろいろな工夫を重ねることになります。クラス指導の塾によって多種多様のオンライン授業が生れます。しかし、無料動画や安い映像教材やスタディサプリや進研ゼミなどの通信教育系の商品と比較され、総じて満足度は上がりませんでした。

 

【連載:コロナ危機の中の学習塾】
Vol.1 困惑する学習塾。緊急事態宣言下から学ぶものはなにか?
Vol.2 塾の授業がオンライン化するだけでは代替できなかったもの 
Vol.3 各塾の売上確保策と伸長策
Vol.4 迷ったときは消費者の声に耳を傾ける
Vol.5 生徒・保護者のITリテラシーの向上