カテゴリー
news

【コロナ危機の中の学習塾】vol.2 塾の授業がオンライン化するだけでは代替できなかったもの

~コロナ危機の中の学習塾~
vol.2 塾の授業がオンライン化するだけでは代替できなかったもの

著者の紹介

多田 昭寛 (ただ・あきひろ)

個別指導研究会代表

塾業界に、「個別指導」という業態を全国 に広めた第一人者。大手進学塾専務、 大手個別指導塾代表取締役を歴任。現 在も、全国各地の学習塾の顧問を務める など精力的に活動。その教育論や実践 例を伝えるセミナーが好評を博している。

「授業」以外の価値を代替する必要性

学習塾は、教室での授業の替わりにオンライン授業を実施するところが増えてきますが、学校休校の問題はオンライン授業だけでは解決できないことがあきらかになってきます。二つの問題を解決できなかったのです。

一つは、学校に行かなくてよくなったことで起こる生活の乱れです。子供達が、朝起きてこなくなったのです。子供達を朝起こす必要がありました。

もう一つの問題は、学校の授業時間の減少です。一教科あたり学校の授業時間の3分の1くらいしかない塾での授業時間だけでは、指導時間は足りません。学習塾は、当然のことですが、学校の授業を前提に存在しているのです。クラス指導の塾であれば、学校の授業の予習をしています。個別指導であれば、学校の予習又は復習をしています。中学受験や大学受験などの受験指導を除けば、学校のサポートをしているわけで、その学校の授業が無ければ、塾の授業は成り立たないのです。

この二つの問題を解消するために考え出されたのがオンラインスクールです。高校生、特に私立高校生は、学校がオンライン授業をやっていたのであまり問題は起きませんでしたが、その他の高校生や小学生、中学生は、二つの課題を学習塾が解決するしかありませんでした。特に、個別指導の塾で多かったのですが、イーボードや学びエイド、モノグサ、標準新演習・スタンダード新演習のレクチャームービーなど、無料あるいは安価な映像教材やICT教材を使って、朝から動画を配信し、オンラインで視聴をさせたのです。この他にも、オンライン自習室で学習進捗の管理をしたり、オンラインのホームルームを実施したりして、学校の補完を行ったのです。

クラス指導で、クラス指導の先生達が作成した授業動画を朝から視聴させ、昼からオンライン自習室やオンラインホームルームで宿題を出し、学習進捗管理をした塾も有りました。これは、生徒全員が朝から、必修で動画を視聴するのですから、オンラインスクールと同等以上の効果がありました。個別指導のオンラインスクールは、必修ではありませんから参加率が5割から7割くらいでしたが、クラス指導の動画は授業ですから、100%参加します。普通のやり方だと、動画だけではクレームが出ますが、朝からやるということと双方向でのオンラインホームルームがあり、学習進捗管理を一人ひとりやってもらうことができるため、非常に好評でした。

総じて、オンラインスクールを実施した塾は、退塾者も少なく、保護者の満足度は、通常の時期以上に高くなりました。

 

全国の塾の授業状況

 一方、オンラインスクールに対応できたのはやはり大手塾が多かったのも事実です。全国学習塾協会が、学校休校期間中、学習塾が教室で授業を行っているか否かのアンケートをしましたが、3月、4月、5月とも50%強の塾が教室での授業を続けていました。全国学習塾協会に加盟している塾の数で言うと圧倒的に小規模塾が多いので、オンライン授業を行うことができずに、やむなく教室での授業を続けているところも多かったと思います。

地方では、感染者も少ないために教室での授業を続けた地域もあります。例えば、山梨県の最大手塾が教室での授業を続けたために、山梨県内の塾の大半が、教室での授業を続けました。この塾は5月になって2週間ほど教室での授業を止めますが、それに気づいたころには緊急事態宣言解除が発表されますので、他の塾は教室を閉じることは有りませんでした。。

アンケートは、教室で授業をしているか否かと言う二者択一だったので、一部の生徒にオンライン授業をやっていても教室で授業をしている塾と言う判断になります。さまざまな理由で、教室で授業を行う塾が50%強になっていたのです。

 しかし、大手塾の大半がオンライン授業に移行しました。3月は振替対応をした塾も多かったのですが、4月・5月は、ほとんどの大手塾がオンライン授業をやっていたというようなアンケート結果となっています。

 

【連載:コロナ危機の中の学習塾】
Vol.1 困惑する学習塾。緊急事態宣言下から学ぶものはなにか?
Vol.2 塾の授業がオンライン化するだけでは代替できなかったもの 
Vol.3 各塾の売上確保策と伸長策
Vol.4 迷ったときは消費者の声に耳を傾ける
Vol.5 生徒・保護者のITリテラシーの向上

カテゴリー
news

【コロナ危機の中の学習塾】vol.1 困惑する学習塾。緊急事態宣言下から学ぶものはなにか?​

~コロナ危機の中の学習塾~
vol.1 困惑する学習塾。緊急事態宣言下から学ぶものはなにか?

著者の紹介

多田 昭寛 (ただ・あきひろ)

個別指導研究会代表

塾業界に、「個別指導」という業態を全国 に広めた第一人者。大手進学塾専務、 大手個別指導塾代表取締役を歴任。現 在も、全国各地の学習塾の顧問を務める など精力的に活動。その教育論や実践 例を伝えるセミナーが好評を博している。

有事に備えての先回りした備えが必要 

昨今のコロナウイルス対応をめぐり、学習塾はどうすればいいのか?まずは緊急事態宣言当時のことを振り返ります。安倍首相は、ここ2週間が大事だ、1ヶ月ほど学校を休講にしてほしいと言い、荻生田文部科学大臣は、「目安としては2週間くらい」学校休校をお願いしますと要請しました。それを受け、2週間で学校休校は終わると希望的観測の下に意思決定をした塾と、世界の感染状況を見ると感染拡大は続き、学校休校は長期に渡ると判断した塾とに分かれました。この判断は、3ヶ月近く学校休校が続いたわけですから、後者の判断が正しかったと言えます。しかし、だから長期間教室を閉め、オンライン授業を続けることが正解だったとは言えません。

結果論ではありますが、事前に今回のようなリスクに備えていた個別指導塾がなんとか変化に対応できたというのが結論となります。

まず、短期で学校が再開されると判断した塾は、個別指導では、塾を休講にして振替えると言う決定をすることになります。2週間程度なら振替で対応できると言う判断です。しかし、学校休校が1ヶ月に伸びてもまだ振替で対応できると考えてしまいます。しかし、学校休校は1ヶ月で終わらず、振替対応は限界を迎えます。その後、4月からオンライン授業を導入しようと判断しても、タブレット等は底をついていて、購入するのに2週間以上かかる状態で、すぐには開始できませんでした。4月に入ってもオンライン授業が実施できなかった塾は、決定的な打撃を受けます。振替も実施できず、授業料ももらえない事態になったのです。

また、学校休校が短期で終わると判断したクラス(集団)指導塾では、振替対応や授業動画の配信でしのごうとします。しかし、クラス指導の授業振替は、春休みとか夏休みを使わないと消化できません。そうすれば、講習会の売上を削るだけになります。ですから、授業を強行した塾も多数あります。

授業動画は、たいていの大手塾は普段から3,000円~4,000円程度で視聴できる体制を取っていますので、その動画を見せたところも多かったのですが、これは当然保護者のクレームになります。通常の授業料は、その何倍もするからです。
神奈川県のある大手塾などは、授業料をこの動画視聴料と同等に下げると言う対応をしました。しかし、そんなことをすれば経営上大きな痛手をこうむります。

そこで、いつものクラス編成と同様の授業を行い、それをライブ配信し、実際の授業を受けている時と同じようなオンライン授業に移行することになります。一応、ズームで生徒の顔を見ながらの授業になりますので、双方向の授業を謳えますが、小さな画面に多くの生徒の顔が映っても、講師は誰が誰だか分かりません。実際とは全く異なる授業にならざるを得ません。

ですから、クラス指導のオンライン授業は、満足度は高くはなりませんでした。一方、個別指導も4月くらいからオンライン授業を実施する塾が増えてきますが、こちらはズームの画面に一人または二人の顔を映しながら実施できますので、思った以上に満足度は高くなりました。

学校休校が長引くと判断した塾は、即座にオンライン授業の準備にかかります。しかし、2月27日に学校休校要請が出され、地方自治体の学校休校決定は28日や29日になり、3月2日から休校ですから、いくら決定が早くても3月2からオンライン授業を実施することはできません。各家庭に、パソコンやタブレット端末、生徒が使えるスマホなどが有るかの調査も必要です。無い場合にはタブレットを貸し出すとか、教室でタブレットを使わせるとかの判断も必要です。しかし、少数ですが、それに備えてタブレットを大量に購入するなど準備をしていた塾も有りました。3月の第2週くらいからオンライン授業を実施できた塾は、学校休校要請の前に、すでに準備を整えていたのです。

早期に、オンライン授業ができた個別指導塾は、生徒・保護者の満足度の高さに驚くことになります。授業とは双方向のコミュニケーションであるということを再確認することになります。そしてそれはオンラインでも支障なくできるということが分かります。最初は、教材のPDF化が遅れたり、講師が教材を持っていなくて、生徒の教材を見づらかったりとかの問題も起こりますが、徐々に問題は解消されて行きます。

しかし、クラス指導ではそう簡単にはいきません。動画を配信しても満足度は上がらず、いろいろな工夫が必要になります。早くからオンライン授業をやろうと決断していた塾は、どうすれば満足度が上がるかを考え、通常のクラス編成以上のレベル別動画を作成した塾も有ります。普段は2段階のレベル別のクラス分けを行っていますが、5段階のレベル別の動画を作成し、普段よりも満足度が高くなるのではと期待しましたが、むしろクレームになり、元のクラスごとのライブ配信授業に移行することになりました。学習塾のサービスは、授業が分かり易いということより、双方向のコミュニケーションや学習進捗管理の方が重要だということがあきらかになります。

クラス指導のオンライン授業は、複数のズームを使い生徒の顔が見やすいようにするとか、オンライン自習室で学習管理をするとか、オンラインホームルームで学習進捗管理をするとか、いろいろな工夫を重ねることになります。クラス指導の塾によって多種多様のオンライン授業が生れます。しかし、無料動画や安い映像教材やスタディサプリや進研ゼミなどの通信教育系の商品と比較され、総じて満足度は上がりませんでした。

 

【連載:コロナ危機の中の学習塾】
Vol.1 困惑する学習塾。緊急事態宣言下から学ぶものはなにか?
Vol.2 塾の授業がオンライン化するだけでは代替できなかったもの 
Vol.3 各塾の売上確保策と伸長策
Vol.4 迷ったときは消費者の声に耳を傾ける
Vol.5 生徒・保護者のITリテラシーの向上

カテゴリー
seminar

comiruセミナー20200910

Comiru デモ説明会&個別説明会

 

このたび多くのお問い合わせをいただいております、塾・スクール向けの業務効率化ソリューション「Comiru」について、『Comiru デモ説明会&個別相談会』を開催いたします。

 ご参加いただいた方には、デモ画面をお見せしつつ、トライアルアカウントを付与させていたただきます。
初期のご説明までさせていただくので、その後一定期間機能をお試しいただけます。

 

こんな課題をお持ちの方におすすめ

  • 保護者とのコミュニケーションを電話等で行っており効率が悪いと感じる
  • 指導報告書を毎授業は書けていない、保護者に伝わっているかもわからない
  • 成績は向上しているのに、急な退塾等が発生してしまう
  • 成績の推移等を把握できていない
  • 請求書の発行や口座振替等の事務処理に時間がかかりすぎてしまう

『Comiru デモ説明会&個別相談会』は以下のフォームから、ご登録いただけます。

皆様のご応募お待ちしております。


プログラム

1 会社概要説明

2 Comiru機能説明

3 Comiruデモ画面説明 

4 トライアルアカウント付与

5 質疑応答


●人数


運営の関係上、最大15企業様(教室)までとさせていただきます

登壇者

iOS の画像 (2)

折越 純志
株式会社POPER Comiru Sales 担当

塾&スクール向けの業務効率化システムComiruの営業担当として従事。「Comiruを通じて先生方の業務をサポートし、より良い教育業界をつくることに貢献する」を信念に塾経営のデジタル化を支援する。多くの先生に使っていただくために、課題のヒアリングから導入支援まで丁寧にお客様に寄り添う営業担当です。

DSC07073

 小川 賢太
株式会社POPER Comiru Sales 担当

明治大学文学部文学科英米文学専攻卒。塾講師、公立高校外国語教諭、私立常勤講師を経験。その後人材ベンチャー企業に転職。教育現場の最大の課題は業務・校務効率化と捉えPOPERにジョイン。Google認定教育者、Apple Distinguished Teacher、特別支援コーディネーター。先生が子どもたちに集中できる環境を追求中。

開催概要

開催日

9/14 13:00~15:00【個別指導向け
10/1 13:00~15:00【集団・英会話向け】
10/12 13:00~15:00【個別指導向け】
10/30 13:00~15:00【集団・英会話向け】
※各回、個別指導、集団指導、英会話スクール向けとさせていただきますが、基本的な機能は変わりませんので業態問わずご参加可能です
※各回10分前からご入室いただけます

対象

集団指導の学習塾ならびにスクールを運営されている方

会場

オンライン会議システム「zoom」を利用します
※応募が完了した方にURLを随時お送りいたします*先着順となります
※Zoomを初めてお使いの場合は事前にお送りするご案内に沿って設定をお願いいたします

定員

15企業(教室)様まで
*先着順となります

参加料

無料

主催

株式会社POPER

問合せ

株式会社POPER セミナー運営事務局 石橋
Mail:sales@poper.co

応募フォーム

カテゴリー
news

「中3継続率80%」の秘訣は○○を○○すること!

「中3継続率80%」の秘訣は○○を○○すること!

著者の紹介

安多 秀司 (やすた・ひでし)

株式会社リアル・パートナーズ、株式会社個別教育フォレスト

ゴールフリー、スタンダードカンパニーを経て独立。個別教育フォレストを開校。個別指導歴17年。自塾を運営する傍ら、全国各地で個別指導塾の経営コンサルティングやセミナー登壇などにも精力的に取り組んでいる。

 

中3→高1の継続率、いかがですか?

 みなさんご存知のように、中学・高校受験専門(高等部を持たない)塾さんでもないかぎり、生徒さんが中3から高1へ上がる際の継続率は、塾運営の生命線の一つですよね。みなさんの教室での継続率はいかがですか?

弊社では、セミナーなどを介してさまざまな形で情報提供をしていますが、中でも確信に近い自信を持ってお伝えできるのが、この「中3→高1の継続法」についてです。

少し大げさかもしれませんが、名付けて「中3継続率80%法」!

弊塾では平均して80%の中3塾生が、高校に入学後も通塾を継続してくれています。自塾で実際に結果を出している実証済みのやり方ですので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

ポイントは「○○を○○すること」。

 

とは言うものの、やっている内容そのものはいたって普通です。ボタンを押せば自動的に生徒さんが継続通塾してくれるとか、夢のようなシステムを期待されていた方には申し訳ありませんが、あえて「秘訣」といった表現をするのであれば、それしかないんです。

「○○を○○する」というのは、つまり「普通のことを普通に実行する」こと。しかし逆に言えば、中3継続率があまり良くない塾さんは、この普通のことが普通にできていない可能性が高いです。さらに別の言い方をすれば、普通のことを普通にやれさえすれば、結果はちゃんとついてくるということでもあります。

ぜひ、原点に立ち返るような気持ちで読んでいただければ嬉しいです。

 

広告より先に、見直すべき「基礎構造の欠陥」はありませんか?

 私もコンサル業務の一環として、多くの塾さんのチラシづくりをお手伝いさせていただいておりますが、この本質的要素は非常に強く意識します。そのため、チラシの制作前に必ず教室を訪問し、塾長さんとお話ししたり、教室の雰囲気を感じたりなど、「塾の基礎構造」の部分をしっかり見させていただくようにしていいます。

以前は、依頼を受けたほとんどの塾さんのチラシ制作をお手伝いしていましたが、最近では、この訪問時に「うーん、微妙な塾さんだなぁ……」と感じる場合は、お断りすることも増えてきました。「チラシ以前の問題」であることもあるからです。

ただ、そもそも私は困っている塾経営者さんを助けたくてコンサル業をしているわけです。その面から言えば、お断りするのはどうかと悩むのですが、仮にチラシだけ良いものを整えて、ある意味で「騙す」かのように生徒さんを入塾へ導いても、彼らを不幸にしてしまう可能性が高いです。もちろん、その「チラシ以前の問題」から一緒に解決していきましょう!となる場合もありますし、生徒さんのためになる環境を作ることで、結果として塾の経営状態も良くなる――この順番を間違えたくないと思います。

ですからやはり、良いチラシを作って、良い成果(=生徒さんがたくさん集まる)を出すためにも、まずは内部充実だと思うのです。もしいまあなたの塾で、生徒数が増えずに悩んでいるとか、チラシの反応が全くなくて困っておられるということであれば、まず一度、チラシよりも塾の中身を見つめ直してみることも大切にしてください。何か根本的な原因や改善すべき点が見つかるかもしれませんよ。

 

継続率80%を実現する、5つの取り組み

 

弊塾で「普通に」取り組んでいる中3継続率80%法のポイントは、以下の5つです。

  1. 高継続するのは当然だという意識改革
  2. 楽しい教室環境作り
  3. 合格後に、教室に来る仕組み作り
  4. 高校生の姿を見せる
  5. 大学入試に詳しくなる

【1.継続するのは当然だという意識改革】

生徒さんにハッパをかけたいあまり、つい「高校入試まで頑張れ!」といったニュアンスの声掛けをしていませんでしょうか?気持ちはよく分かるのですが、これを繰り返していると生徒さんは自動的に高校受験をゴールに見据えてしまいます。しんどい勉強も、そこがゴールだと思って走りぬこうとします。

なのに、ゴール後に「さあ、高校からも(通塾して)がんばろう!」と言われたところで再びテンションを上げていくのは大人でも大変です。マラソンに例えるなら、42㎞走り切ったあとに、もう42㎞走りなさいと言われるようなものです。ですから、はじめからゴールはその先に設定しておくことが大事だと思います。

高校入試が終わっても、3年後には大学入試が待っています。もっと言えば、その先の社会人生活を含めて、そもそもゴールなどないのかもしれません。絶対に大学へ進学する必要はありませんが、中3の時点で「絶対に大学へは行かない」と断定してしまうのも、もったいない話です。

ですから私は、中3生に対して、「大学には進学するもの」という前提で常日頃から「3年後の大学入試を考えたら、高校入試なんて通過点にすぎない。軽く乗り越えなさい」と伝えるようにしています。

それが当然という塾内の空気感を作ると言いましょうか、表現としては不適切かもしれませんが「刷り込んで」いくのです。そうすることで、中3生も意識が変わっていきます。

そのためには、生徒さんだけでなく私たち自身の意識を変えることも大切です。これまでの経験や慣習からつい無意識に「中3生は高校入試が終われば辞める」という考えが「常識」になっていませんでしょうか?逆に私たちが「刷り込まれている」とも言えます。

厳しい言い方になってしまいますが、塾長(経営者・教室長)がこの意識のままではいけません。中3の継続は当然のことであり、「継続しないのは異常事態」だと思えるほどでないと。

また、こうした意識改革は社員だけでなく、講師にも行ってもらう必要があります。私たちが必死で生徒たちの意識改革に取り組んでも、つい講師が「高校入試まで頑張ろう」と励まそうものなら、ダブルスタンダードになってしまいますし、すべてがぶち壊しです。

講師のみなさんにも、普段から中3継続の意図を理解してもらうよう伝えておきましょう。

 

【2.楽しい教室環境作り】

これは当然すぎて、「何を今さら」感もあると思いますが、中3継続にはやはり欠かせない要素です。「高校入試は通過点」と必死に伝え続け、それを生徒さんに理解してもらえたとしても、「分かりました。高校からも塾に行きます(でも他の塾へ)」なんて話になっては、笑うに笑えません。

そのためにも、普段から生徒さんにとって、居心地のよい楽しい教室環境作りを目指してください。

 

【3.合格後に、教室に来る仕組み作り】

合格発表後に、生徒さんは電話や教室を訪れるなどしてその吉報を届けてくれます。このとき私たちも「よく頑張ったね!おめでとう!」となるわけですが、この一言だけだと、生徒さんはもう塾には戻ってきてくれない可能性が高いです。「先生、今までありがとう!」と、晴ればれと塾をやめてしまうでしょう(笑)。

そこで「合格おめでとう!よく頑張ったね」の後に、こう付け加えてみてください。「高校から大量の課題が出るから、○月△日×時に教室集合ね!」。そうやって、次回教室に来てもらう日をその場で決めます。もう、さもそれが当然であるかのように、さらっと確定させることが大切なのです。これも意識付けの延長ですね。

実施内容は、いつもの個別指導ではなくても構いません。中3生全員集めた少人数制の指導でもいいと思います。とにかく、教室へ来るきっかけと理由をこちらから提示してあげるのです。どのみち、進学先の高校から出される大量の課題は、嫌でもやらないといけないわけです。入学早々課題テストだってあります。それなら、教室に来てもらわない理由などありませんよね。

大学入試でも、入試をゴールにしていると、合格後にテンションが上がらない「燃え尽き症候群」に陥る学生は少なくありません。高校入試も一緒です。もちろん、これまで頑張ってきた想いを爆発させ、春休み期間中にたくさん遊んでもいいと思います。しかしその一方で、勉強に対する意識や姿勢だけは切らさないようにしてあげたいところ。

合格発表から入学式まで、しっかりと勉強する習慣をつけ、高校に入ってからも授業についていけるようにサポートするのも我々の責務ではないでしょうか。

ちなみに私は生徒さんに、「高1の1学期中間試験の順位が、そのまま3年間の順位となるよ」と伝えています。スタートからつまずいてしまうと、追いつくのは非常に困難です。気持ちの上でも「自分は(勉強が)できない」という自己暗示をかけてしまいます。しかし、一般的に高校は同じぐらいの学力の子たちが集まるわけですから、いわばチャンスでもあります。中学生では平均点ぐらいだったとしても、頑張り次第で高校では成績上位に行くチャンスが転がっていることを伝えます。

また、弊塾では、春期講習無料・4月1ヶ月無料キャンペーンも行います。高校入学後にスムーズに授業に入っていけるよう、サポートするのが目的です。具体的には、春休み中に、数学は因数分解のたすき掛けまで、英語は第5文型までは終わらせるように進めていきます。

これはある意味で「仕掛け」とも言えますが、中3の1年間、決して安くない月謝をご負担いただいた保護者さんへの感謝も込めていますが、こと「継続率を上げる」という意味では、良い仕掛けにもなっていると感じます。

 

【4.高校生の姿を見せる】

中3受験生たちには、ぜひ高校生(の生徒さん)たちの姿を積極的に見せてあげてください。高校生が学校の勉強や大学受験に向けて取り組んでいる姿を見れば、中3生も感化され「そうか、これくらいやらなきゃいけないんだ」と思ってもらえるはずです。

また、高校生に直接語ってもらうことも効果的です。中3の時、どれぐらい取り組んだか、どんなに大変だったか、どう乗り越えてきたのか、なぜ今も通塾を続けているのか、良かったことも失敗談も含めて、赤裸々に話してもらいましょう。高1の1学期がどれだけ大変であるかや、入学前の春休みにしっかり勉強しておくことを伝えてくれればより効果的です。

もちろん、そうした話題に触れて欲しいと、事前に高校生にお願いしておくことも大切です。

中3受験生の志望校に、実際に通っている高校生の生徒さんがいれば、マンツーマンで話す時間を取ることも効果的です。受験生のモチベーションアップだけではなく、高校生の成長にもつながります。

 

【5.大学入試に詳しくなる】

2021年度入試から大きく制度が変わります。英検を使うとか使わないとか、記述式はやっぱりやめるとか、ポートフォリオはどうなるんだとか、二転三転を続けて迷走気味の新入試制度ですが、現状をきちんと把握できていますでしょうか?「学力の3要素」とは何か、生徒さんや保護者さんに説明できるでしょうか?これまで使われてきた「センター試験」「AO入試」という名称だって変更されていますが、こうした大学入試関連の情報のアップデートをしておかないと、信用してもらえません。

中3生の継続率をアップするということは、たくさんの高校生に通塾してもらうことです。高校生やその保護者に大学入試のアレコレを話せないようであれば、高校生が通う塾として安心してもらえませんよね。

大学入試に対するノウハウや知識がないのに、高校生を受け入れるのは、ある意味で詐欺です。生徒さんから「高校の進路指導の先生よりも信頼を得る」くらいの気持ちで、私たちも学び続けましょう。

そこで、どう内部充実すればいいの?という話になると思いますが、ひとことで「内部充実」と言っても、定義があるものではありません。個人によって、解釈の差もあるでしょう。「内部充実」という、あいまいで広範囲で抽象的な表現が良くないのかもしれませんね。

ただ、基本的・根本的な思想さえ分かっていれば、具体的な取り組み方は多様であっていいと思います。私の考える「内部充実」の基本思想は、例えばこんな感じです。

 

・生徒さんや保護者さんとの丁寧なコミュニケーションを図る
・生徒さんをやる気を引き出し、成績が上がる
・人間力のある講師を採用・研修し、授業を行う
・笑顔で生徒さんを迎え入れ、笑顔にする
・勉強しやすい静かな空間を作る
・退会を出さない(=退会しようという気持ちを微塵も抱かないくらい、良い塾にする)
・生徒さん一人ひとりのことを考え、最適なプランを立てる
・できない事はしない、言わない
・約束はきちんと守る
・命をかけて塾運営を行う

 

特に変わったことはしていませんが、弊塾ではこうしたことを意識して塾づくりをしています。先述したように、これをどうやって具体化するかはそれぞれの方法で良いと思うのです。心から生徒さんのためになることは何かを考えて、当たり前のことを当たり前にしていたら、自然と内部充実につながっていくはずですよ。こうした本質的な部分をやらずに、目新しさや小手先にばかり頼るのが、良くないのだと思います。

 

継続率80%を実現する、5つの取り組み

 

いかがですか?

こうした意識や取り組みのもとで中3生に対応していけば、おのずと継続率は上がっていきます。繰り返しになりますが、特に変わったことをしているわけではありません。「普通のことを、普通にやる!」、まずはそこからです。

 実際に取り組んでみて感じるのは「継続率を上げるために」これらの行動をするのではなく、純粋に生徒さんのことを心底考えて行動するからこそ、結果として継続率がアップするということです。これって、とても大事ですよ。

 高校進学を控えたころになって、急に(高校からも継続通塾すべき)もっともらしい理由だけ並べても、信用してもらえません。「そんなこと言って、ようは高校からも塾に通わせて儲けたいだけでしょ」なんて思われるような関係になってはいけませんよね。

ですから、普段からの接し方やコミュニケーションが大切なのです。これまでの生徒さん、保護者さんへの接し方やそもそもの意識が、中3継続率にあらわれるとも言えるのかもしれませんね。

カテゴリー
news

中小・個人塾のためのマーケティング講座【vol.5】

中小・個人塾のためのマーケティング講座【vol.4】
感動の法則

著者の紹介

森 智勝

(もり・ともかつ)

塾生獲得実践会 全国学習塾援護会 主宰 

17年間の塾経営を経て、塾専門のマーケティング勉強会(塾生獲得実践会)を設立。机上の空論ではなく、現場主義を貫くマーケティング手法を全国の塾に提供している。経営コンサルタント、スタッフ研修等を専門に行っているが、特に不調塾の立て直しには定評がある。

「満足」では消費者は動かない 

 マーケティングとは「商品の良さを早く正確に伝える技術のこと」です。では、なぜ商品の良さを早く正確に伝えなければならないのでしょう。言うまでもなく商品を買ってもらうためです。消費者に購買という行動に移してもらうためには、1つの原理・原則があります。それは「感動してもらうこと」です。

 あるレストランが来店客にアンケートをとりました。すると、90%以上の人が「満足」と答えました。その結果に安心していたのですが、その後の客足が伸びません。不思議に思った1年後、追跡調査をしました。すると、満足と答えた人の8割が、二度とその店を利用していなかったのです。

 ビジネスにおける感動の定義は、「期待値を超えた部分」です。商品には全て価格が存在します。例えば缶コーヒーを買う時、誰もが130円を支払います。購入者は130円分の期待値を有します。その缶コーヒーを飲んで130円分の価値を認めた時、人は「満足」と表現します。そこに届かないのは全て「不満」です。では、満足を感じた人は次も同じ缶コーヒーを購入するでしょうか。そんなことはありません。なぜなら、「130円の対価を払っているのだから、130円分の満足を得るのは当然だ」と考えているからです。缶コーヒーを飲んで「このコーヒー、メチャクチャ旨い!」と思った人だけが、次もその缶コーヒーを買う、いわゆるリピーターになります。

 前述のレストランも、例えば1万円のコース料理を提供した場合、客に1万円分の満足しか与えていなかったのです。当然アンケートでは「満足」と答えますが、それでリピーターになることはありません。

 

口コミや評判が生まれるための「感動の法則」

 期待値=価格以上の、いわゆる感動を得た人は次の行動に移します。自分の得た感動を誰かに伝えずにはいられなくなります。

「ねえ、あのレストラン、行ったことがある? 雰囲気が良くて美味しいよ。今度、一緒に行きましょう」

「えっ、あの映画、まだ見ていないの? あれは見ておくべきだよ」

人は、感動してはじめて行動に移す性質を持っています。これを「感動の法則」と言います。口コミや評判が作られる仕組みはココにあります。

 

「授業料」を超える感動は提供できているか?

 同じことは塾というビジネスの場にも言えます。あなたは「一所懸命に指導している」と、思っているかもしれません。「精一杯、解りやすい指導をしている」と、自信を持っているかもしれません。しかし保護者からすれば、「そんなの当たり前じゃない。だって、高い授業料を支払っているのだから」と、考えているのかもしれないのです。この状態では、生徒や保護者が口コミや評判を拡げることもなく、生徒が増えることもありません。

 生徒や保護者の期待値を上回る「何か」を提供することです。もちろん、「えっ、こんなに成績が上がった」「説明が凄く解りやすい」という感動が最良なのでしょうが、それだけではありません。「とても親身に接してくれる」「面倒見が本当にいい」、あるいは「話が上手で面白い」や「塾の先生、いつも元気でパワフル」でもいいのです。とにかく相手(生徒&保護者)の期待値をどう上回るかが重要です。そして、それは言葉だけのスローガンでは通用しません。エビデンスとしての具体的な行動が必要です。

 ある塾長は、毎月30ページのニュースレターを発行しています。生徒や保護者は「塾長先生、寝てます?」と心配するくらいです。保護者は「あそこの塾長は毎月30ページのニュースレターを書いているよ」とは言いません。「あの塾の先生、熱心だよ」と口コミします。

 これも1つの法則なのですが、人は「具体的な事象に触れてはじめて、抽象的なイメージを持つ性質」を持っています。そして「抽象的な文言に触れた人」は…猜疑心を抱きます。例えば「解るまで指導します」「トコトン教えます」というキャッチコピーを見た保護者は、「本当かしら。解らなければ、夜中でも朝まででも指導してくれるのかしら。まさかね」と思います。

 少なくとも、あなたが「塾の指導者のレベル」で止まっていたなら、相手に感動を与えることはできませんし、相手が次の行動に移すこともありません。学習意欲の低い子どもを勉強に向かわせる最大の方法は、「先生がここまでやってくれる。その行為(期待)に応えよう」と思わせることです。ここでも感動の法則は生きています。

 マーケティングは1つのスキル(技術)ですが、本気で取り組むことが重要です。その本気が伝われば、相手を感動させることが可能です。小手先の手練手管で何とかなると思っていると、それは確実に見透かされます。あなたの本気を「形」にすること-それが感動を創り出す源泉です。

 
カテゴリー
seminar

ComiruAirセミナー2020-2021

ComiruAir サービス説明会【オンライン開催】

 

オンライン授業構築&効率化システム「ComiruAir」について、定期的に『Comiru Airサービス説明会』を開催しております。参加者同士の顔が見えないWEBセミナー形式になりますので、気軽にご参加くださいませ。

こんな課題をお持ちの方におすすめ

  • 社会情勢を踏まえてオンライン授業がいつでも出来る準備をしておきたい
  • 現在他のシステムで授業を行っているが、もう少し普段の授業に近い授業を実現したい
  • 授業のシステムと生徒への連絡や指導報告等を行っているシステムが違い効率が悪い
  • 学習塾もデジタル化に進まないといけないと感じている

なお、ComiruAirのご利用には業務効率化システム「Comiru」のご利用が必須となります。
Comiruを未導入で、ご興味をお持ちの方は、Comiruの紹介資料をご覧頂ければ幸いです。

『Comiru Airサービス説明会』は以下のフォームから、ご登録いただけます。

皆様のご応募お待ちしております。


プログラム

1.Comiru Air の開発背景

2.ZOOMやその他ツールとの違い

3.塾に特化したツールだからこその機能

4.デモ画面のご説明

5.参加特典&質疑応答


●人数


運営の関係上、最大15企業様(教室)までとさせていただきます

登壇者

キャプチャ

中田 淳一
株式会社POPER ComiruAir Sales Manager

ComiruAir Sales Manager。会社設立当初から、塾&スクール向けの業務効率化システムComiruの営業担当として従事。500教室以上への導入を決定し、現在では1,800教室導入の業界トップシステムに成長させる。2020年3月ComiruAirの立上げとともに、ComiruAirの営業責任者として、ComiruAirを使った塾経営のデジタル化を支援する。「Comiruの良さをありのまま伝えてしっかりと使ってもらうこと」を信念にお客様によりそう営業担当として多くのお客様に支持される。

開催概要

開催日

下記日程からご選択ください

会場

オンライン会議システム「zoom」を利用します
※応募が完了した方にURLを随時お送りいたします*先着順となります
※Zoomを初めてお使いの場合は事前にお送りするご案内に沿って設定をお願いいたします

定員

15企業(教室)様まで
*先着順となります

参加料

無料

主催

株式会社POPER

問合せ

株式会社POPER セミナー運営事務局 石橋 Mail:sales@poper.co

応募フォーム

     本セミナーは受付終了しました。    

カテゴリー
seminar

comiruセミナー w/船井総研

コロナ第2波が来ても休校を発生させない、オンライン授業と教室運営のデジタル化

新型コロナウイルスは、この数ヵ月間、業界に多くの影響を与えました。特に業界では教室休校中の「オンライン教育の品質確保」「保護者コミュニケーションの煩雑化」により、現場スタッフは想像以上の負担を強いられ、また対処法によっては休会やク レームが多く発生しました。 今回のセミナーではそれぞれの内容に特化した「春戦線の総括」として、新型コロナウイルスの休校対策の各施策における課 題や、それを上手に解決した教室の事例などをご紹介いたします。さらに、既に首都圏では話題になっている、新型コロナウイルス第二波に向けて対策すべき内容についてもお伝えいたします。

 

こんな課題をお持ちの方におすすめ

 ●春戦線の各教室の対応策、それに伴う成功・失敗例などを具体的に知りたい方
 ● 今後の新型コロナウイルスの第二波に向けて、万全の準備をしておきたい方
 ● コロナ拡大中の新規集客や退会対策のための最適解を知りたい方
 ● 塾経営のデジタル化による業務効率化にご興味のある方春戦線の各教室の対応策、
 それに伴う成功・失敗例などを具体的に知りたい方
 ● 今後の新型コロナウイルスの第二波に向けて、万全の準備をしておきたい方
 ● コロナ拡大中の新規集客や退会対策のための最適解を知りたい方
 ● 塾経営のデジタル化による業務効率化にご興味のある方

 

プログラムとスケジュール

【Part 1】 春の総括編 今年の春戦線のコロナ対策の総括から学ぶ第2波の最善策とは?

12:00 ~ 13:00  新型コロナウイルス対策の総括とまとめ、この春の最適解は何だったのか? / 株式会社船井総合研究所

13:00 ~ 14:00  最大のネックとなった保護者コミュニケーションを各塾はどう乗り切った? / 株式会社POPER 

【Part 2】 これからの塾経営編 第1波で休会が発生せずに満足度が高かったオンライン授業の共通点とは?

12:00 ~ 13:00  授業のオンライン化と現状と理想像 / 株式会社船井総合研究所 

13:00 ~ 14:00  オンライン「会議」ではなくオンライン「授業」の構築が必要 / 株式会社POPER

登壇者

北村写真 (1)

北村 拓也 Part1 第1部担当
株式会社船井総合研究所 保育・教育支援部 スクール・高等教育グループ チームリーダー

入社時から教育・保育業界のコンサルに専念し、スクールチームの責任者を務める。スクール・学習塾企業のコンサルティングを通じて、地域から必要とされる教育企業づくり実現のサポートを行っている。各協会などでの講演実績も多数。

iOS の画像 (2)

折越 純志 Part1 第2部担当
株式会社POPER Comiru Sales 担当

塾&スクール向けの業務効率化システムComiruの営業担当として従事。「Comiruを通じて先生方の業務をサポートし、より良い教育業界をつくることに貢献する」を信念に塾経営のデジタル化を支援する。多くの先生に使っていただくために、課題のヒアリングから導入支援まで丁寧にお客様に寄り添う営業担当です。

写真_小森2 (1)

小森 風和 Part2  第1部担当
株式会社船井総合研究所 保育・教育支援部

早稲田大学卒業後、船井総合研究所に入社。入社以来、保育・教育関係のプロジェクト業務に従事している。官公庁、専門学校・大学、幼稚園・保育園・こども園、学習塾、教材会社等、教育に関わる様々な企業に対して支援を行った実績を持つ。

キャプチャ

中田 淳一 Part2 第2部担当
株式会社POPER Comiru Air Sales Manager

ComiruAir Sales Manager。会社設立当初から、塾&スクール向けの業務効率化システムComiruの営業担当として従事。500教室以上への導入を決定し、現在では1,800教室導入の業界トップシステムに成長させる。2020年3月ComiruAirの立上げとともに、ComiruAirの営業責任者として、ComiruAirを使った塾経営のデジタル化を支援する。「Comiruの良さをありのまま伝えてしっかりと使ってもらうこと」を信念にお客様によりそう営業担当として多くのお客様に支持される。

開催概要

開催日

Part 1  9/1(火)・9/3(木)12:00 ~ 14:00
Part 2  9/2(水)・9/4(金)12:00 ~ 14:00
※Part1,Part2各回2日程ご用意しておりますが内容については同一となります ※各回10分前からご入室いただけます

対象

集団指導の学習塾ならびにスクールを運営されている方

会場

オンライン会議システム「zoom」を利用します
※応募が完了した方にURLを随時お送りいたします*先着順となります
※Zoomを初めてお使いの場合は事前にお送りするご案内に沿って設定をお願いいたします

参加料

無料

主催

株式会社POPER

問合せ

株式会社POPER セミナー運営事務局 石橋
Mail:sales@poper.co

応募フォーム

カテゴリー
news

分かるようで分からない「内部充実」の本質に迫る​

分かるようで分からない「内部充実」の本質に迫る

著者の紹介

安多 秀司 (やすた・ひでし)

株式会社リアル・パートナーズ、株式会社個別教育フォレスト

ゴールフリー、スタンダードカンパニーを経て独立。個別教育フォレストを開校。個別指導歴17年。自塾を運営する傍ら、全国各地で個別指導塾の経営コンサルティングやセミナー登壇などにも精力的に取り組んでいる。

 

広告はフックにすぎない 

 今回のテーマは「内部充実に徹する」。私がコンサルティングをする際に、そして自塾を経営する上においても、最も大切にしていることです。

弊塾は大手塾ポータルサイトを利用していませんので、保護者さんからのお問い合わせルートは原則として「チラシ」「HP」「看板」、あるいは「紹介」「評判」のいずれかです。このうち広告媒体は「チラシ」「HP」「看板」の三つですが、これらは基本的にフックにしか過ぎないと思っています。

もちろん、それらがどうでもいいと言うのではありません。チラシ1枚作るのにも、それこそ必死で構成や見せ方も工夫に工夫を重ねています。それはみなさんと一緒です。ただ気を付けているのは、「それだけで問い合わせが増えるものではない」ということです。問い合わせの数は、あくまで塾そのものの質(=内部充実度)に比例していると思います。つまり、掛け算の考え方ですね。極端に言えば、いくら最新のマーケティング技術を駆使した良いチラシを作っても、土台となる塾の質がゼロなら、いくら掛け算しても反響はゼロのままだという考えです。

保護者さんが塾を探す際の、個人のつながりを駆使した情報網って、本当にすごいですよ。私たちの予想のはるか上をいっていると想定しておくくらいでちょうどいいです。

「あの塾は、雰囲気がとても良い(悪い)」
「あの塾は、社員がとても良い(悪い)」
「あの塾は、対応がとても良い(悪い)」

などなど、ありとあらゆる情報が交換されています。そして、良いも悪いもウワサや口コミの類は、尾ひれがついて回ります。とにかく、軽く見てはいけないのです。

反響量の数がチラシの中身だけに依存しているなら、理論的には同じチラシを作れば同じような数の反響があるはずなのです。セミナーや勉強会でチラシの作り方を学んで実践しても、塾さんによって結果が異なるのは、(時期や地域性などを除けば)やはりベースとなる塾の中身が影響している可能性大です。

 

広告より先に、見直すべき「基礎構造の欠陥」はありませんか?

 私もコンサル業務の一環として、多くの塾さんのチラシづくりをお手伝いさせていただいておりますが、この本質的要素は非常に強く意識します。そのため、チラシの制作前に必ず教室を訪問し、塾長さんとお話ししたり、教室の雰囲気を感じたりなど、「塾の基礎構造」の部分をしっかり見させていただくようにしていいます。

 以前は、依頼を受けたほとんどの塾さんのチラシ制作をお手伝いしていましたが、最近では、この訪問時に「うーん、微妙な塾さんだなぁ……」と感じる場合は、お断りすることも増えてきました。「チラシ以前の問題」であることもあるからです。

 ただ、そもそも私は困っている塾経営者さんを助けたくてコンサル業をしているわけです。その面から言えば、お断りするのはどうかと悩むのですが、仮にチラシだけ良いものを整えて、ある意味で「騙す」かのように生徒さんを入塾へ導いても、彼らを不幸にしてしまう可能性が高いです。もちろん、その「チラシ以前の問題」から一緒に解決していきましょう!となる場合もありますし、生徒さんのためになる環境を作ることで、結果として塾の経営状態も良くなる――この順番を間違えたくないと思います。

 ですからやはり、良いチラシを作って、良い成果(=生徒さんがたくさん集まる)を出すためにも、まずは内部充実だと思うのです。もしいまあなたの塾で、生徒数が増えずに悩んでいるとか、チラシの反応が全くなくて困っておられるということであれば、まず一度、チラシよりも塾の中身を見つめ直してみることも大切にしてください。何か根本的な原因や改善すべき点が見つかるかもしれませんよ。

 

そもそも「内部充実」って何だ?

 そこで、どう内部充実すればいいの?という話になると思いますが、ひとことで「内部充実」と言っても、定義があるものではありません。個人によって、解釈の差もあるでしょう。「内部充実」という、あいまいで広範囲で抽象的な表現が良くないのかもしれませんね。

 ただ、基本的・根本的な思想さえ分かっていれば、具体的な取り組み方は多様であっていいと思います。私の考える「内部充実」の基本思想は、例えばこんな感じです。

 

・生徒さんや保護者さんとの丁寧なコミュニケーションを図る
・生徒さんをやる気を引き出し、成績が上がる
・人間力のある講師を採用・研修し、授業を行う
・笑顔で生徒さんを迎え入れ、笑顔にする
・勉強しやすい静かな空間を作る
・退会を出さない(=退会しようという気持ちを微塵も抱かないくらい、良い塾にする)
・生徒さん一人ひとりのことを考え、最適なプランを立てる
・できない事はしない、言わない
・約束はきちんと守る
・命をかけて塾運営を行う

 

 特に変わったことはしていませんが、弊塾ではこうしたことを意識して塾づくりをしています。先述したように、これをどうやって具体化するかはそれぞれの方法で良いと思うのです。心から生徒さんのためになることは何かを考えて、当たり前のことを当たり前にしていたら、自然と内部充実につながっていくはずですよ。こうした本質的な部分をやらずに、目新しさや小手先にばかり頼るのが、良くないのだと思います。

 

「奪い合う」ことから「与え合う」発想へ 

 よく、広告論やマーケティングセミナーなどで語られる「生徒を集めます」「生徒を入会させます」という表現は、個人的にはあまり好きではありません。単なる言葉のあやだというのは分かっているのですが、「○○させる」という言い方は、テクニックで誘導して相手に自分の意に沿う行動を取らせようとしている感じがして、どうにもモヤモヤするのです。

 あなたがお客の立場だったら、同じことを感じませんか?何かを買ったときに、お店側が裏で「あの客に買わせてやった(買うように誘導した)」なんて言っていたら、腹が立ちますよね。やはり「○○させる」という言い方は、顧客に対し失礼な考え方であると思います。生徒さんや保護者さんは「入塾したい」のであって、「入塾させられたい」のではないんです。

 「じゃあお前はどうなんだ」と言われたら、確かに弊塾も完璧ではありません。できていない部分ももちろんあり、ついヨコシマな発想で考えている自分に気付いて「ハッ」とすることもあります。そこは反省と改善を繰り返しながら、少しでも胸を張って塾経営できるように修行の日々ですね。だからこそ、ここをお読みくださっているあなたと一緒に成長しながら、良い塾づくりをしていきたいと思っています。

 究極を言ってしまえば、塾経営の方針や理念は人それぞれ。私の考えを押し付けることなどできません。それでも声を大にして断言したいのは、「内部充実ありきで生徒数は増える」ということです。

 顧客は決してバカではありません。売り手側が思う以上に、はるかにかしこいのです。そうすると、顧客の想像の上をいくテクニックやノウハウを必死で考え出そうとする人がいるのですが、それは騙し合いのイタチごっこ。売り手と買い手が利益を奪い合う構図です。そうではなく、やはり「与えあう」関係を作りたいですよね。いかに相手から「奪う」かに知恵を巡らせる時間と労力があれば、いかに「与えられるか(=顧客を喜ばせられるか)」を考えたほうがいいですし、すなわちそれこそが「内部充実」なのです。

 正々堂々勝負して、正々堂々生徒数が増える。内部充実はまず基本の心構えから!いや、この心構えさえできれば、自然と内部充実できるのです。ここを忘れずに、一緒に、地域に評価され貢献できる塾を目指していきましょう!

 

カテゴリー
seminar

comiruセミナー202008

Comiru デモ説明会&個別説明会

 

このたび多くのお問い合わせをいただいております、塾・スクール向けの業務効率化ソリューション「Comiru」について、『Comiru デモ説明会&個別相談会』を開催いたします。

 ご参加いただいた方には、デモ画面をお見せしつつ、トライアルアカウントを付与させていたただきます。
初期のご説明までさせていただくので、その後一定期間機能をお試しいただけます。

 

こんな課題をお持ちの方におすすめ

  • 保護者とのコミュニケーションを電話等で行っており効率が悪いと感じる
  • 指導報告書を毎授業は書けていない、保護者に伝わっているかもわからない
  • 成績は向上しているのに、急な退塾等が発生してしまう
  • 成績の推移等を把握できていない
  • 請求書の発行や口座振替等の事務処理に時間がかかりすぎてしまう

『Comiru デモ説明会&個別相談会』は以下のフォームから、ご登録いただけます。

皆様のご応募お待ちしております。


プログラム

1 会社概要説明

2 Comiru機能説明

3 Comiruデモ画面説明 

4 トライアルアカウント付与

5 質疑応答


●人数


運営の関係上、最大15企業様(教室)までとさせていただきます

登壇者

iOS の画像 (2)

折越 純志
株式会社POPER Comiru Sales 担当

塾&スクール向けの業務効率化システムComiruの営業担当として従事。「Comiruを通じて先生方の業務をサポートし、より良い教育業界をつくることに貢献する」を信念に塾経営のデジタル化を支援する。多くの先生に使っていただくために、課題のヒアリングから導入支援まで丁寧にお客様に寄り添う営業担当です。

DSC07073

 小川 賢太
株式会社POPER Comiru Sales 担当

明治大学文学部文学科英米文学専攻卒。塾講師、公立高校外国語教諭、私立常勤講師を経験。その後人材ベンチャー企業に転職。教育現場の最大の課題は業務・校務効率化と捉えPOPERにジョイン。Google認定教育者、Apple Distinguished Teacher、特別支援コーディネーター。先生が子どもたちに集中できる環境を追求中。

開催概要

開催日

8/3(月)13:00~14:30 個別指導向け
8/6(木)10:00~11:30 集団指導向け
8/6(木)14:00~15:30 英会話スクール向け 
※各回、個別指導、集団指導、英会話スクール向けとさせていただきますが、基本的な機能は変わりませんので業態問わずご参加可能です
※各回10分前からご入室いただけます

対象

集団指導の学習塾ならびにスクールを運営されている方

会場

オンライン会議システム「zoom」を利用します
※応募が完了した方にURLを随時お送りいたします*先着順となります
※Zoomを初めてお使いの場合は事前にお送りするご案内に沿って設定をお願いいたします

定員

15企業(教室)様まで
*先着順となります

参加料

無料

主催

株式会社POPER

問合せ

株式会社POPER セミナー運営事務局 石橋
Mail:sales@poper.co

応募フォーム

カテゴリー
form

資料ダウンロードページ_CLv7_保護者からみたcomiru

この資料でわかること

  • 塾に対する保護者の本音
  • 保護者から見たcomiru導入のbefore/after
  • 保護者アンケート~コミュニケーションの重要性~

子どもの通う塾がComiruを導入したことを、保護者はどのように感じているか。その本音をうかがいました。

コミルの導入の目的・効果には、大きく2つがあると言えるでしょう。一つは、塾にとっての業務効率化。そしてもう一つは、保護者とのコミュニケーションのあり方を改善すること。

今回のコミルレターでは、後者について、導入した塾の方の話だけではなく保護者側の感想も聞いてみました。塾側・保護者側両方の感想を合わせて知ることで、コミル導入の参考にしていただければ幸いです。